<本シリーズの概要>
動機付け面接は、ウィリアム・R・ミラーによって、依存症の問題に取り組むためのパーソンセンタードアプローチのひとつとして開発されました。
今となっては、医療、教育、司法など様々な分野で広く用いられ、心理職だけでなく、看護師や教師等、対人支援にかかわる幅広い職種の方が学んでいます。
本シリーズに収録されたセッションも医療、学校、EAP等、さまざまな現場を想定したものとなっております。 これら4本の動画を見ることによって、動機付け面接が、変化に対する障害となるものを克服するためにどのように役立ち、クライエントが自信を持って実行できるような決定をすることをいかに支援していけるかを、一歩ずつ学習いただけます。
▼ エピソード
- 動機付け面接の中核概念
- 動機付け面接-重要性を高める
- 動機付け面接-両価感情(アンビバレンス)を解決する
- 動機付け面接-自信をつける
<予告編>
<各動画の概要>
1本目:動機付け面接の中核概念
熟練の動機付け面接の実践者でありトレーナーであるキャシー・コールが最初に基本原則とスピリット、および変化のためのコアコンセプト(中核概念)と、テクニック、その要素、行動変化のプロセスに関する考え方等を説明します。
動機付け面接の開発者ウィリアム・R・ミラーによる多数のテクニックのデモンストレーションと、視聴者がビデオを一時停止してスキルを練習し、ミラーとコールがどのような働きかけをしているかを確認する演習が含まれています。
さまざまな場面で動機付け面接を実践するための詳しいガイドラインになるでしょう。
2本目:動機付け面接-重要性を高める
何らかの変化を起こす上で大切なのは、その変化を重要なものであると考えることです。
変化を迫ることは、時に疎外感を与えることにもなり得るという中で、クライエントに疎外感を感じさせずに行動に問題があること、変化が必要だということを理解してもらうにはどうしたらよいのでしょうか。
シリーズ 2本目のこの動画には、変化が望ましいかどうか確信が持てず、最初は変化に消極的なクライエントとキャシー・コールによる、3つのフルセッションと解説、セッション前後のインタビューが含まれています。(セッションで扱われるテーマは飲酒、子どもの健康問題、高校中退。)
変化に消極的なクライエントと関係を作り、動機付け面接を実施する方法、重要な問題に対処するための具体的な方法について、実際のケースを通じて学ぶことができます。
3本目:動機付け面接-両価感情(アンビバレンス)を解決する
変化に着手しようとする際、その葛藤の中心にあるのは自身の中にある「相反する気持ち―両価感情(アンビバレンス)」です。3本目のこの動画では、両側面的な聞き返し、意思決定のバランス、創造などの両価感情を解決するためのテクニックを学びます。キャシー・コールによるセッションと解説、セッション前後のインタビューが含まれています。(セッションで扱われるテーマは、昇進への迷い、子どもへの授乳期間、喫煙。)
クライエントが両価感情を十分に探求できるような関わり、クライエントが両価感情で立ち往生している場合に役立つ動機付け面接の方策、チェンジ・トークを強化し、チェンジ・プラン(変化の計画)に移行するためのテクニック、クライエントが変化したくない理由を表明したときの効果的な関わり方などを、深く理解することができます。
4本目:動機付け面接-自信をつける
変化を成功させるための重要な要素は、クライエント自身が変化を望み、チェンジ・プラン(変化の計画)を立てるだけではなく、計画を実行する自信を持つことです。
シリーズ最後のこの動画では、変化への自信を持つことを阻む障害の特定と対処のためのフレームワーク、個人の強み、価値観、過去の成功を活用する方法など、クライエントが変化の計画を実行するために必要な自信を構築できるよう支援する方法を学びます。
クライエントがアドバイスを求めたときの対応方法や、クライエントと協力的なパートナーシップを維持する方法等、キャシー・コールが、目標を達成する能力に自信が持てない3人のクライエントに、動機付け面接で実際に働きかける様子をご覧いただきながら、クライエントの自信の欠如に対処するためのさまざまな方法、行動変容へのアプローチについての理解を深めていただけます。
(セッションで扱われるテーマは、運動習慣、体重管理、金銭管理。)
<出演者について>
キャシー・コール(Cathy Cole)
(LCSW=公認臨床ソーシャルワーカーLicensed Clinical Social Worker) 動機付け面接の臨床を積極的に実践しており、1995 年以来 動機付け面接で何千人もの多様な専門家を訓練している。動機付け面接トレーナーネットワークのメンバー
ビクター・ヤーロム(Victor Yalom)
精神科医であり精神療法家でもあるアーヴィン・ヤーロム(スタンフォード大学精神医学名誉教授)の息子。Psychotherapy.netの創始者として、100を超えるの心理療法のトレーニングビデオを制作。米国、メキシコ、中国で実存的ヒューマニズムとグループ セラピーのワークショップを実施し、現在はセラピストのコンサルテーション グループを率いている。