トップ 内田クレペリン検査とは歴史

歴史

成り立ち
内田クレペリン検査は、ドイツの精神医学者エミール・クレペリン(1856~1926)が行なった作業心理の研究に着想を得て、日本の心理学者内田勇三郎(1894~1966)が、1920年代から研究を始め、検査方法と妥当性について研究を重ね開発したものです。海外の心理テストを日本向けに標準化したテストではなく、あくまでも内田勇三郎が独自に心理テストとして完成させたものであり、国産の心理テスト第一号と言えます。
クレペリン

クレペリン

内田勇三郎

内田勇三郎

生い立ち
1920年代
内田勇三郎による「25分法」の誕生(内田クレペリン検査の誕生)判定法の基本概念となる「健常者常態定型」の発見。第一回日本心理学会大会で心理検査法として発表
1930年代
各種臨床データ収集と研究発表
検査用紙を縦書きから現行検査用紙と同じ横書きに変更
1940年代
「曲線類型判定」の誕生
『実用クレペリン内田作業素質検査法手引き』の刊行
産業界で実用化が始まる
内田クレペリン検査の普及・研究の為に、㈱日本・精神技術研究所を設立
1950年代
「25分法」から現行「30分法」への改訂
『内田クレペリン精神検査法手引』の刊行
産業界・教育界での本格的実用化
『早分かり』『図例集』『曲線類型略解説』の刊行
曲線類型判定法講習会の開講
1960年代
判定法講習会の整備・拡充発展(2級・3級講座)
各種判定法の開発・発展
年間100万人規模での実用化
現行「基礎技術講座」の開催
『早分かり』『図例集』『曲線類型略解説』等の改訂
1970年代
『基礎テキスト』『性格・行動特性判定の解説』の刊行
「性格特性判定講座」の開催
数量的評価法(PF法等)の導入によるコンピュータ判定開始
各種判定メニューの充実
「内田クレペリン検査50周年記念シンポジウム」の開催
1980年代
学校向けコンピュータ判定開始
韓国において内田クレペリン検査導入
1990年代
中国・台湾において導入が進められる
『データブック』の刊行
英語版・中国語版の検査用紙・実施用号令テープ販売開始
2000年代
日本語版・英語版・中国語版の実施用号令CD発売
FAX判定開始
UKアイ刊行
信頼性の根拠

60年以上の歴史の中で、延べ5000万人以上の人々が受検し、現在でも官公庁や企業、学校等で年間100万人の利用実績を誇っています。官公庁や企業では採用時の選抜や適正配置の参考資料として利用されています。学校では、教育指導として利用されています。

旧国鉄(現JR)では、1948年より運転適性や事故ミス予防のため、適性検査として導入しています。

統計的にも、再テストによる変化・不変化について、数多くの研究がなされており、判定結果は安定していることが実証されています。
研究成果と応用実績に基づき、信頼性・妥当性の高い心理テストと言えます。

連続加算作業とは?

ドイツのエミール・クレペリンが採用した方法は、図のように、一桁の数字を縦に何行にもわたって沢山配列した用紙を使い、一桁の数字を1行目から連続的に加算させて、その答えを記入させていくというものでした。1行目が終わったら2行目、2行目が終わったら3行目・・・という具合に加算をやらせ、時間の経過にともなって作業量がどのように変化していくかを見ようとしました。作業中の人間の心理過程がいかなる因子によって規定されているかの一般法則を追及するために「連続加算法」という作業課題を用いて、作業心理の実験的研究を行ないました(時間条件は一定ではない)。作業曲線から作業心理の研究を重ね、さらに独自に「連続加算法」時間条件の吟味を重ね「(1分単位)15分作業―5分休憩―(1分単位)10分作業」をさせることで、作業には「意思緊張」「興奮」「慣れ」「疲労」「練習」という5つの因子が複雑に、しかしかなり法則的な形で働きあっているということを見出しました。日本においても、何人かの精神医学者や心理学者が追試を試み、同じような研究結果を得ました。

縦型検査用紙-150dpi