日本心理学会第74回大会(@大阪大学)に参加してきました!

皆さまご無沙汰しておりました。日精研の電車でG☆です。
『秋は学会の季節』ということで、今年も例によって(?)日本心理学会第74回大会に参加してきました。冒頭の写真はその会場となった大阪大学豊中キャンパスです。
実は、今年は学会の日程がちょうど高校生の就職活動解禁日に伴う超繁忙期とも重なり、かなりな強行日程の中、全国から送られてくる検査結果と格闘している周囲の冷ややかな(?)視線にもめげず何とかスケジュールに都合を付けての参加だったのでした。
今年も会場は↑の通りで大盛況。やっぱり心理系では日本一の規模を誇る学会だけのことはあります。大会会場には研究室に所属していた頃お世話になった先生を始め、懐かしい方々も多くいらっしゃっていました。
で、私はというと、今年は『内田クレペリン検査(=UK)を通してみた小学6年生児童の特徴』というテーマでポスター発表をさせていただきました。
↑がその証拠(?)写真です。(写真映りがあまり良くないです。ホンモノはもうちょっとマシ、な筈なのですが???)
今年分析に使ったデータは男児、女児間の性差に焦点を当てた昨年の日本心理学会でのものと全く同一ですが、今年は分析の切り口を変えています。
実はこのデータを取らせていただいた時、同一の児童集団について、およそ半年の間隔を空けて検査を実施することができていたので、今年は、『2回の検査結果を通じて観察できる小学校6年生児童の特徴って何?』ということをテーマにしています。
詳しいことは紙面の都合もあるので省かせていただきますが、得られた結果をまとめて箇条書きにしますと、
①:小学校6年生児童の2回のUKの結果は集団全体としてみた場合不安定にみえる。
②:しかし、一人一人の2回のUKの結果の推移をみると、結果が安定している児童と安定していない児童は明確にグループ分けできる。
…というようなことが分かりました。
これだけを書いても『何のことやら???』という方がほとんどだと思いますのでこのことに関してはもう少し詳しく説明いたします。
『UKの結果が安定しているかどうか』は、作業(UKの場合は連続して一桁の足し算を行う『連続加算作業』です)を行う時に必要な各因子がバランス良く機能しているかどうかを反映していると考えられています。
そして、UKの結果が安定している時の検査結果のことを、私共は『定型(正式には『健康者常態定型』)』と呼んでいます。
一口に『定型』といっても当然個人個人で差があるのですが、今までのデータによると、広い意味で『定型』と分類できる検査結果が出現する割合は小学生以降年齢とともに増え、心的発達の到達点である成人の場合、大体7割がこの広い意味での『定型』に収まることが分かっています(『内田クレペリン精神検査データブック』 p62 表25)。
ですので、心的発達という観点でみれば、『UKの結果が安定している』(=『定型』)=『心的発達が進展している』という図式となる訳です。
このような今までに知られている事実をベースとして上の①、②を具体的な形に読み替えますと、
『小学6年生児童は心的発達の途上なのでUKの結果は集団全体では安定しにくいが、一人一人の児童については心的発達の進展ぶりに差がみられ、既に成人に近い領域まで心的発達が進んでいる児童と、未発達なままの児童が明確に分かれて存在している』
ということになります。
今回の発表では、小学6年生という同一学年の児童の中でも、もう既にかなり成人の領域に近付きつつある児童とまだまだ発達途上の児童がいる、という、教育の現場では経験的に知られていたことが、UKの結果からかなり客観的に示せたように思います。
実際、発表会場でも、『UKという心理検査があることは知っているけれども、それをどのように心理学的な研究に応用したら良いのか?』また、『UKの検査結果をどうしたら数量的・客観的にアカデミックな形で扱うことができるのか?』ということについては、この学会に参加しているような専門的な方々でも分からないことが多いと見え、このポスター発表には結構な数の方々が興味を持って下さり、質疑応答などもなかなかの盛況ぶりでした。
これはあくまでも私個人の考えなのですが、『UKのブランドイメージを高めるには、たとえそれが会社としての直接的な売上にはならないとしても、メジャーな学会での定期的な発表は絶対不可欠』ということを考えますと、今回の学会発表も多少なりとも意味のあるものだったと思います。今後とも定期的に日精研としての研究成果をこうした形で公表できていければいいな、と考えています。
最後になりましたが、今回の発表に至るまでにご協力・貴重な助言などをいただきました関係者の皆さまには改めて感謝いたします。どうもありがとうございました。
今回はこの辺で。また次回にお会いしましょう。
(この記事をご覧になり内容にご興味を持たれた方はこちらまでお気軽にお問い合わせください。お待ちしております)
ロック 2010年10月18日 12:36:
発表、お疲れさまでした!
UKアイへのご報告もありがとうございます。
大丈夫です、冷ややか視線などしておりませんよ。
また写真写りも、いつものG☆さんです!
来月の部門での発表も楽しみにしています。
その時にでも、細かい部分を教えてください。
2010年10月20日 19:03:
この発表だったんですね。
G☆さんがいつぞやの夜、デスクで頭を悩ませていたのは!
あの時説明聞いても全くわかりませんでしたが、上の説明でわかったような気がします。
お疲れ様でした。
あっ、写真はいつものG☆さんですよー♪
電車でG☆ 2010年10月21日 17:55:
皆さまコメントありがとうございます。
ロックさま
来月の発表、半分くらいは以前部門の皆さま方にはお伝えした内容になる感じですが、どうぞよろしくお願いいたします。
また、この先、日常業務で「こんなことを調べてみては?」というようなことがありましたらお知らせくださいね。
匿名さま
えっと、匿名さまは多分新人2号さまですよね。データを分析している時、ぶつぶつ独り言を言っていたので、多分その時のことかと…その節はこちらのお話にお付き合いいただき、ありがとうございました。おかげで何とか発表まで漕ぎ着けました。
写真の件は…
皆さま正直すぎて如何なものか?!という感じもしています(…ガックリ…)



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