会社の本棚

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みなさん、あけましておめでとうございます!

などと、今さらご挨拶するのも恐縮なくらい、すっかりサイコログを放置してしまいました。。。スタートでかなり出遅れてしまいましたが、今年もポツリポツリと更新していきたいと思いますので、気長にお付き合いくださいませ。

さて。私の年明け最初の仕事は何かと申しますと、会社の受付にある本棚に入れる本を選ぶことでございました。実はこの本棚、昨年のゴールデンウィークにオフィスを改装した際に作ったものでして、完成以来、半年以上のあいだ空ろな状態だったのですね。その間、会社にいらっしゃったお客様は「この会社、頭からっぽ、、、」って思われたんじゃないかと心配でなりません。さすがにこれ以上放置しておくのは会社の沽券に関わる!ということで、年末年始に少しずつ購入した本を、この場をお借りして一部ご紹介したいと思います。


「ファンタスティック・ダズン」全12冊(リブロポート)

 荒俣宏さん編著の博物誌です。実はこの本は購入したのではなくって、私の家の本棚に眠っていたのをこの機会に持参したものです。奥付をみたら「1990年」ってなってましたので、かれこれ18年も惰眠を貪っていたことになりますね。その間に版元のリブロポートさんは倒産してしまいました。多少、色あせてしまいましたが、なかなか美麗な装丁の本でして、19世紀以前の博物誌が醸し出していた(学問じゃない)「目の娯楽」の雰囲気が伝わってきます。

 ちなみに、全12巻の各タイトルは『水中の驚異』、『神聖自然学』、『エジプト大遺跡』、『民族博覧会』、『地球の驚異』、『悪夢の猿たち』、『熱帯幻想』、『昆虫の劇場』、『極楽の魚たち』、『バロック科学の驚異』、『解剖の美学』、『怪物誌』。タイトルを見ているだけでも、科学とオカルト、西と東、現実と虚構、学問と娯楽、といった対立軸がごちゃ混ぜになっている感じで楽しいです。


『世界動物大図鑑』ほか図鑑4冊(ネコ・パブリッシング)

 一方、こちらの図鑑はかなり現代的な分類になるもので、『世界動物大図鑑』、『海洋大図鑑』、『地球大図鑑』、『人類大図鑑』の四冊となっております。かなり大判の図鑑なので、開くだけでも一苦労ですが、やっぱり写真の説得力というのはすごいものがあります。「ファンタスティック・ダズン」の混沌とした感じと比較してみると、いかにして世界が「近代」や「ポスト・モダン」という枠組みに再編されていったのか、という過程が見えるようで面白いです。そして、いかに私たちの思考の枠組みが自由度を失っているかということも、逆説的に見えてくるような気がします。


『ダーウィン』(工作舎)

 世界が「近代」という枠組みに再編される契機となった事件の一つに、やはりダーウィンの『種の起原』があげられるかと思います。本来は『種の起原』そのものを本棚に入れたいところだったんですが、『種の起原』は岩波文庫で出ていて、さすがに文庫サイズだと他の本との釣り合いが悪いので、ここは工作舎から出版されていたダーウィンの評伝を購入することにしました。ダーウィンという個人のなかで、いかに「進化論」という近代的なパラダイムが生成されていったのか?ダーウィン自身は、前近代のパラダイムを破壊することに何らかのジレンマを感じていたのか?ダーウィン個人の内部で起こった変化は、その後、多くの人たちの内部で起こった変化の縮図なのかもしれませんね。


『フロイト全集』全23冊(岩波書店)

 そういう意味では、フロイトも近代的なパラダイムを生みだした「知の巨人」の一人ですねえ。ダーウィンやフロイトに共通して言えることは、あまりにも私たち現代人の経験解釈パターンに影響を与えているため、彼らの著作を読んだことのない人であっても、もはや彼らの生みだしたパラダイムを抜きに何かを語りえない、ところではないでしょうか(大げさ?)。

 フロイトはダーウィンよりも半世紀ほど遅く登場した「巨人」でしたが、フロイトの精神分析には、実はダーウィンの進化論の影響が見て取れるんだそうです。以前読んだ『ダーウィンを読むフロイト』(青土社)って本に書いてありました。たとえば、人間の精神が環境との葛藤によって変化するというダイナミックな考え方は、ダーウィンの自然淘汰/適者生存との類似性が指摘できるとかなんとか。

 今回購入した岩波書店の「フロイト全集」は全23巻ですが、刊行されているのは、まだ6冊のみ。全巻が揃うのは、まだ先になりそうです。


『金枝篇』全4冊(国書刊行会)

 フロイトとの関連も深い『金枝篇』も、読もう読もうと(大学の頃から)思いつつ、いまだ未踏の頂です。文化人類学の嚆矢にして古典として有名ですけど、まだフィールドワークなんて手法が発明される前の「古い」文化人類学だなんて批評もあるみたいですね。探偵小説で、安楽椅子に座ったまま事件を解決しちゃう「安楽椅子探偵」なんてのが登場しますが、フレイザーはまさに「安楽椅子文化人類学者」だったのかもしれません。逆に考ええれば、フィールドワークもしないで、これだけの大部を書けちゃう想像力と思考力っていうのもすごいけど。今回は国書刊行会から発行されている豪華本を購入しましたが、自分で読むなら、ちくま学芸文庫版にしますね(笑)。

 文化人類学からは、他にもレヴィ・ストロースの「神話理論」全5冊(みすず書房)をエントリーしました。まだ3冊しか発行されていませんが。


『コーデックス・セラフィニアヌス』(Random House Value Pub)

 この本を何といって紹介したらいいのか、ちょっと想像がつきません。強いていえば、架空の言葉による、架空の世界の百科全書でしょうか。実は、この本だけamazonで注文して、まだ到着していないのです。だから、紹介文を書くと、架空の言葉で書かれた、架空の世界の百科事典の架空の紹介文になってしまいますね。

 興味のある方は、下記URLからウィキペディアの説明を参照していただきたいのですが、たぶん参照してもよくわからないと思います。

http://mooo.jp/gyk4

 そんなわけですので、この本をぜひ観てみたいという方(バイリンガル・トライリンガルの猛者でも、この本を読むのはちょっと難しそうなので)は、ぜひ日精研の受付まで足を運んでください。社員一同、心よりお待ちしております!

日時: 2008年01月22日 15:32   カテゴリ: 読んだら・・・   投稿者: momoto
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